特定技能1号のビザ取得の手段としては、それぞれの分野で用意されている試験に合格する、または技能実習2号からの移行があります。

しかし、介護職に関しては後もう一つ特定技能1号のビザ取得の手段があるのです。

それがＥＰＡ介護福祉士候補者からの移行です。

ＥＰＡ介護福祉士候補者とは、経済連携協定（EPA）に基づいて、日本の介護施設で就労・研修をしながら、日本の介護福祉士資格の取得を目指している方々の事を言います。

なお、ＥＰＡ介護福祉士候補者の制度は、日本と相手国の経済上の連携を強化する観点から、公的な枠組みで特例的に行うものであり、労働力不足への対応が目的でないという点に注意してください。

では実際にＥＰＡ介護福祉士候補者から、特定技能1号へと移行する場合、どのような利点があるのでしょうか。

以下にまとめましたので、確認していきましょう。

□ＥＰＡ介護福祉士候補者として入国し、４年間にわたりＥＰＡ介護福祉士候補者として就労・研修に適切に従事した方については、必要な技能水準及び日本語能力水準を満たしているものとして、 「特定技能１号」への移行に当たり、技能試験及び日本語試験等が免除されます。
特定技能ビザを取得する為には、技能及び日本語能力が一定以上あることを証明しなければなりません。
その具体的な証明方法として、試験があります。

ＥＰＡ介護福祉士候補者から移行する場合には、直近の介護福祉士国家試験の結果通知書により、
・ 合格基準点の５割以上の得点であること
・ すべての試験科目で得点があること

以上2項目の確認がとれれば、特定技能に係る試験は免除されることとなります。

□日本で就労できる期間が延びる

「特定技能1号」へとビザを変更することにより最長で5年間、引き続き介護施設等で就労することが可能になります。

なお、その5年間の在留期間中に介護福祉国家試験に合格した場合は、在留資格を「介護」に変更することができます。

在留資格を「介護」に変更した場合は、在留期間更新の回数制限はなく、更新した分だけ、介護施設等で勤務することが可能になります。

以上が、介護職の特定技能1号についての解説になります。