特定技能ビザを取得し、農業の分野に就労したい場合には、農業技能測定試験と日本語試験に合格しなければなりません。

それでは、この農業技能測定試験はどのような試験なのでしょうか?

以下で解説いたしますので、確認してみましょう。

農業技能測定試験は耕種農業全般と畜産農業全般の2種類があります。

受験資格は2種類とも同じですので、まずは受験資格を解説いたします。

□受験資格
受験資格者は、以下の①と②を満たす方で、日本国内で試験を受験される方は①及び②の全てを満たす方となります。
① 試験日において、満17歳以上の方
② 在留資格を有している方

□試験内容

農業技能測定試験は、「一般社団法人全国農業会議所」が実施します。

試験は実施国の現地語及び英語を基本とし、業務上必要な日本語能力を確認する問題については日本語とされ、試験の形式はCBT方式で行われます。

試験は、学科試験及び実技試験(業務上必要な日本語能力の確認を含む)から構成されます。耕種農業全般と畜産農業全般の出題範囲は以下のとおりです。

≪耕種農業全般≫

  • 学科試験

1:耕種農業一般に関する知識
各器官の成長・生育 栽培方法 栽培管理

安全衛生

3:稲作
栽培作物の特徴 栽培環境 被覆資材 その他施設・設備 病害虫・雑草防除
収穫

4:畑作・野菜
栽培作物の特徴 栽培環境 被覆資材 その他施設・設備 病害虫・雑草防除
収穫

5:施設園芸
栽培作物の特徴 施設の種類・構造 被覆資材
付帯設備・装置 環境管理 養液栽培
その他施設・設備 病害虫・雑草防除 収穫

6:果樹
栽培作物の特徴 品種 苗木生産 栽培管理 被覆資材・植物成長調整剤 施設・設備 病害虫・雑草防除、樹園地管理 収穫・貯蔵

  • 実技試験(イラスト・写真による判断式(CTB方式))

1:稲作
土壌の観察 肥料の取扱い 種子の取扱い 資材・装置の取扱い 栽培に関する作業 安全衛生

2:畑作・野菜
土壌の観察 肥料の取扱い 種子の取扱い 資材・装置の取扱い 栽培に関する作業 安全衛生

3:施設園芸
土壌の観察 肥料の取扱い 環境管理 資材・装置の取扱い 栽培に関する作業 安全衛生

4:果樹(常緑果樹と落葉果樹)
土壌の観察 肥料の取扱い 種子・苗木の取扱い 栽培に関する作業 安全衛生

  • 日本語

日本語で指示された農作業の内容等の聴き取りや理解。

≪畜産農業全般≫

  • 学科試験

1:畜産農業一般
家畜の名称・利用 畜舎管理 家畜管理 緊急時対応 糞尿の堆肥化

2:安全衛生

3:酪農
品種 繁殖・生理 飼養管理

4:肉用牛
品種 
繁殖・生理 飼養管理

5:養豚
品種 繁殖・生理 飼養管理 安全衛生

6:養鶏
品種 繁殖・生理 飼養管理 安全衛生

7:軽種馬
品種 繁殖・生理 飼養管理

8:養蜂
品種 繁殖・生理 飼養管理

  • 実技試験(イラスト・写真による判断式(CTB方式))

1:酪農
器具の取扱い 個体の観察 飼養管理 生産物の取扱い 安全衛生

2:肉用牛
個体の観察 飼養管理 安全衛生

3:養豚
個体の取扱い 個体の観察 飼養管理 安全衛生

4:養鶏
個体の取扱い 個体の観察 飼養管理 生産物の取扱い 安全衛生

  • 日本語

日本語で指示された農作業の内容等の聴き取り、理解。

以上、農業技能測定試験についての解説です。